日本サイトは2004年に創業されました。
創業者の斉藤進一はそれまでの20年間で製パン業界の仕事に携わっており、特に日本でいち早く本格的に湯通しされたベーグルの輸入事業に関わっていました。そのビジネスの中で多くのことを学び、まだ日本にない材料の提案を行うべく独立しました。
会社の製品作りのコンセプトは「自然な素材と楽しい」です。
消費者が安心して召し上がれる素材であり、お母さんと子どもたちが楽しくパン菓子作りをしていけることを念頭にしています。
創業製品は「ワイルドブルー」という冷凍のブルーベリーピューレです。
従来のブルーベリー製品においてはいくらブルーベリーを生地に加えても期待した鮮やかなブルーベリーの色を製品に演出することは不可能でした。しかしこの製品の登場で着色料を使用することなく天然のブルーベリー色を製品に加えることができ、今日でもベーグルやブルーベリーブレッドなどでなくてはならない原料となっています。
その後2006年に開発された製品は「フルーツチップ」と呼ばれる錠剤型の原料です。
この製品は「ワイルドブルー」を使用されているお客様からもっと簡単にブルーベリーの色を生地に演出する方法はないかとのご要望により開発されたものです。
液状のワイルドブルーを固形化して生地の仕込みの最後に添加するだけという優れものであり、少量の仕込みにおいても容易に対応できるものでした。
次に開発したものは「つぶジャム」であります。この製品は2008年に誕生しました。
従来のフルーツチップは錠剤型のためある程度の大きさがあり、工場のラインでは使いにくい一面がありました。このことを解決するために形状をペレット状にして生産ラインを大幅に見直しました。この結果、従来以上の品質で価格を40% 近く引き下げることに成功しました。
記念すべき初めてのお客様は台湾の方たちであり、「白神こだま酵母」のパイオニアであるロワンモンターニュのオーナー遠山広氏による台北で開いた実演講習会が大きく貢献してくれました。
台湾での実演講習会の様子
この台湾での成功を機に香港、韓国、中国本土への展開が始まりました。
お陰様でつぶジャムはネットで検索していただければお分かりの通り、家庭でパン菓子作りを楽しまれるホームベーカーの間ではなくてはならない材料となりました。
種類も年々豊富になっております。
2009年には中国東北部黒龍江省のハルビン市に現地法人を設立し、2010年には同市ハイテク産業区内に工場も建設しました。
ハルピン工場、上海へ―カリー展示会、広州展示会
同工場は中国国内市場と東南アジア諸国向け輸出拠点として活用しています。
2012年春にはつぶジャムの姉妹製品となる「ナゲット」が生まれました。
ナゲットが生まれたきっかけは中国にあります。ハルビン市は中国東北部に位置し冬にはマイナス30℃以下になる厳しい気候です。そのような冷涼な期間が半年ほど続く環境ではつぶジャムを使用した製品から糖の再結晶が発生してしまいます。俗に言う「シャリ」です。また日本国内においても従来のつぶジャムは製造後1週間程度の製品にしか使用されていませんでした。このため菓子業界からは数か月間販売可能な「ナゲット」の要望が強かったのです。
「ナゲット」はとても大きな可能性を秘めています。
例えばカレーコロッケです。従来のカレーコロッケはカレー粉が中身全体に広がっていました。しかしカレーのナゲットをポテトの中に入れることで味のコントラスト・メリハリが利いた製品ができます。また、コンビニ弁当などで温める場合に添付してあるソースを取り外さないといけません。しかしナゲットを具材の中に仕込んでおけば再加熱するだけでソースの味をお楽しみいただけます。これはソースに限ったことでなく醤油、味噌、からしなどにも応用が利く技術となります。
従来はパン菓子市場が対象でしたが、ナゲットが加わったことで食品全般が我々のお客様となります。
さらに2016年には「グラデーション」と言うチップが誕生しました。
この製品も貴社製品にとてもユニークな演出ができます。
ミキシングの最後で投入することでグルテンが形成された強い生地の圧力によりチップはマーブル状に崩壊していきます。
焼成することでブルーベリーやチョコレートのグラデーション化した製品が簡単にできます。
また2017年には念願であった「生食チップ」が完成しました。
従来のつぶジャム、ナゲット、グラデーションはいずれも原料に混合して最後に加熱調理が必要でした。
しかし生食チップはそのまま食することが可能となりました。
ドーナツやマフィンなどのトッピングだけでなく、後充填するフィリングに加えることで食感の改良や製品作りが可能となりました。
以前よりお問い合わせの多かったチョコレート製品、キャンディやグミ製品、アイスクリーム製品、生菓子製品、サラダや総菜など幅広い分野でご活用いただけるものと考えております。
今後とも日本サイトは天然素材をもとに楽しくておいしい製品開発に努めて参ります。